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2017/12/06
栄養補給や血糖値管理に間食(おやつ)をうまく取り入れて、健康管理する秘訣を医師の栁川かおりさんに聞きました。低糖質なのに健康によい脂肪「オメガ3脂肪酸」を豊富に含み栄養バランスの良いくるみを上手に使ってヘルシースナックを取り入れましょう。
「おやつ」は好きですか?
私は毎日欠かさずといっていいほど、おやつを食べています。そんな風に言うと、体によくないイメージがするかもしれません。でも、「おやつ」=「間食」は決して悪者ではないと思うのです。
1回の食事で十分な量を食べられないので、1日3回の食事の間におやつで補う必要があります。大きくなっていわゆる育ち盛りになると、運動量も基礎代謝量もさらに多くなって、1日の必要なエネルギー量も増えるので、おやつも大事な栄養補給の時間になります。
でも、ここで大人が子どもと一緒に同じようなおやつを食べたとしたら、それは明らかにエネルギー過剰。大人はもう少し賢く食べる必要がありますね。
ところで。おなかがすごく空いた時に食事をとると、「つい食べ過ぎてしまった!」なんていう経験をしたことはありませんか? 過度な空腹は、食事の早食いや食べ過ぎの原因となってしまうことがあります。
急にたくさんの食事をとることは血糖値の急上昇につながります。血糖が上がるとこれが刺激になり、次に血糖を下げるインスリンが分泌されることになります。すると、体が糖を取り込んでエネルギーにすると同時に、糖や中性脂肪として蓄積もされることになります。急激な血糖の変化は、インスリンの過剰な分泌に繋がり、肥満の原因にもなります。
これを予防するためには実は「おやつ」が有用なのです。おなかが空き過ぎてしまう前に少しだけ満たしてあげることは、血糖の上昇を穏やかにすることにも繋がります。そうすれば、インスリンの分泌も穏やかになりますね。
そんな「おやつ」ですが、食べる時に気を付けたいのが、量と内容。間食でカロリーをとりすぎるのはもちろんよくありません。糖質の高いものや、バターなどの飽和脂肪酸の多いものは避けた方がいいですね。不足しがちなビタミンやミネラルが補え、同じ脂肪でも体に必要な必須脂肪酸を含む食べ物を選んだ方が、賢いおやつといえます。
私自身も歳をとるごとに、だんだんとおやつの内容が変わってきました。以前は甘い高カロリーなおやつが好きだったのですが、最近は遠のいてきています。少し食べただけで変におなかがいっぱいになってしまって、たくさん食べたいとは思わなくなったのです。代わりによく食べているおやつのひとつが、くるみ。低糖質で食物繊維やビタミン、ミネラルも豊富。固いのでしっかり噛んで食べるから、1粒食べるのにもそれなりに時間もかかる。ゆっくり食べていくと、満足感も高く、そして持続もします。
ナッツはカロリーや脂肪が高いと思われがちですが、くるみに含まれる脂肪はオメガ3脂肪酸。お魚に含まれるDHAやEPの仲間、植物由来のα-リノレン酸必須脂肪酸で、コレステロール値、中性脂肪値を下げ、血管を柔軟にするといわれています。その結果、メタボリックシンドローム、肥満、糖尿病などの生活習慣病のリスクを下げる効果があると注目されています。オメガ3脂肪酸がナッツの中で最も多く含まれているのがくるみなんですよ!
体によいくるみですが、適量があります。「おやつ」に食べる時の目安としては、手のひらに軽くのる程度。くるみならこの量でカロリーも200kcal以下と少なく抑えられて、良質の脂肪と食物繊維でしっかり満足感が持続!そのまま食べるのに少し飽きたら、たまにはお菓子にアレンジするのもいいですね。